図は千田五段が58玉と逃げたところ。
ここで行方八段は69銀と打ちましたが、実は48角成で詰みがありました。
以下、同玉、47金、39玉、48銀、29玉、28歩、同玉、37銀成、29玉、38成銀まで。
手順中の48銀が好手で、38銀は28玉と上がられて打ち歩詰めになってしまいます。
どうやら行方八段はこの48銀が見えていなかったようで、終局後の感想戦で
非常に悔しそうにしている顔が印象的でした。
この詰みを逃して、最後は千田五段が正確に逃げ切り勝利を収めました。
しかし、30秒とは思えないハイレベルな戦いに見ているこちらまでハラハラドキドキの展開で
非常に面白い将棋でした。