A図は65桂と跳ねた局面。横歩取りから一気に激しい戦いとなっています。
桂馬の高跳び歩の餌食と言う格言がある通り、ここで64歩と指す手が考えられますが、
それには44角と飛び出す手が厳しそうです。
以下、同角、同飛、65歩には85角の王手飛車が激痛です。
44の地点を守るのが急務とみた橋本八段は
A図から43玉!とあがります。なんとも力強い一着ですね。
飛車取りですので35歩と受けますが、ここで橋本八段が1時間28分考え
52金と上がります。これに対し三浦九段は69玉と引きましたが、
45桂と跳ねたらどうなるかが個人的には見てみたかったです。
歩の頭に桂を捨てる奇抜な一手ですが、45同歩には22角成、同銀、53桂成があり、
同玉には32飛成。同金には65角があります。
三浦九段としては、桂を跳ねた先に何か嫌な筋があったのだろうと推測されますが、
その嫌な筋が私ではわかりません。
69玉以降も難しい戦いが続きましたが、橋本八段が勝利しました。
稲葉七段ー丸山九段戦は稲葉七段が勝ったため、
B級1組での一敗勢は稲葉七段ただ一人。このまま首位を独走するのか注目されます。