図は67飛と指した局面。
まだまだ先は長いかと思われた局面ですが、行方八段が最速の
寄せを見せます。次の一手がわかった方は矢倉の経験値が高いと思います。
正解は86桂。
この手が矢倉崩しの急所となる一着です。
本譜は以下、86同歩、同歩、87歩、同歩成、同金、86歩、同銀、85歩と進みます。
図以下、77銀と引くのは74歩と香車をとられて次の86香が厳しい一着となります。
渡辺竜王としては逃げては全然だと83歩と反撃しますが、86歩が行方八段
読みきりの一着。83同飛も十分考えられますが、本譜は最速勝ちを目指す
行方八段らしい一着と言えます。
本譜は図から83歩、86歩、82歩成、66角以下手数は少し長いですが、行方八段が詰まして勝ち。
本譜の86桂のように、どの囲いにも必ず弱点が存在するので、それを知っておくだけでも実戦で大いに役立ちます。
是非いろんな囲いの急所を本などで勉強してみてはいかかでしょうか。