叡王戦第2局

昨日の将棋はすごかったですね!

1分将棋に入った後の両者の指し手は絶対に負けたくないという

気持ちが指し手に表れているように感じました。

中でも私が一番驚いた手は、図の85銀です。

なぜ驚いたかというと、この銀打ちは角金両取りで通常は後手からすると

痛いのですが、この場合は同角に同桂だと71銀以下詰んでしまうからです。

詰み手順としては、71銀、同玉、72銀、同金、31飛、61銀、72桂成、同玉、

73金、71玉、72歩、81玉、61飛成、92玉、83金寄迄。

また85同角に88竜と王手角取りをかけるのも、49玉、85竜、71銀、同玉、83金で

ほぼ受けなしです。82金などと受けても、72歩が生じるため。

山崎八段は銀がタダだと気づいていながら指したのか非常に興味深いですが、

この85銀打は山崎八段渾身の勝負手という感じがしました。

以下も劣勢の局面が続いたとは思うのですが、見事に逆転し初代叡王に輝きました。

山崎八段は私の奨励会時代の幹事で、練習将棋を何度も

教わりましたが、このような大逆転負けを何回か経験した記憶があります(笑)

初代叡王っていうのは響きがかっこいいですね。おめでとうございます。